文こそ、人だ

「文体は世界解釈の拠り所である」
…有名な三島由紀夫の台詞。

現代人は本をあまり読まないそうだね。
文章より写真、写真より動画…
私は古臭い人間なので、何だか不自由で面白くないなぁ…と思ってしまうんだが、貴方はどう思う？

日々、多数のメールを頂戴しているが、
私にとって貴方の文章が美しいか如何かは大して重要な事ではない。
(文章化が苦手なので…と付け加えられている場合が多いが、何も気にせずメールを寄越して欲しい)
何故なら私に届く文章の大半は、フォーマット化されている。
それでも私は文体や改行、漢字変換から滲み出る隠し切れない個性…その時々の送り主の寛容さ・誠意・緊張・欲望・悲哀といった感情を推知する事が出来る。

貴方に逢う迄の間奏も、
私は愉しませて貰っているんだよ……

此の様な過程を経て私の足許に来た際には是非、敢えてそこには書かれなかった“言語化出来ない心の機微”を曝け出して欲しいと願っている。

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